主役は白血球【免疫の仕組み】


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免疫力を高める知恵とコツ

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免疫は、私たちが生存する上で欠かせない身体を守る重要な働きです。
当サイトでは免疫の仕組みや働きについて、その全体像をわかりやすく解説しています。
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   主役は白血球

人間の身体は以下のように、ウイルスや細菌などの外敵から、さまざまな経路で守られています。

 @.皮膚・粘膜
 細菌の進入はまず皮膚がブロック。口や鼻に入った細菌は、
 粘液によって体外へ排泄されたり、唾液によって退治します。
  ↓
 A.胃
 皮膚や粘膜を通り抜けてしまった細菌は強い酸性の胃液によって退治します。
  ↓
 B.小腸・大腸(肝臓・膵臓)
 胃も通り抜けてしまうと、小腸、大腸の免疫機能によって細菌を排除します。
 ここでも殺しきれないと肝臓や牌臓によって退治します。
  ↓
 C.血液
 最後の砦である肝臓、膵臓も通り抜けてしまったとき、
 血中の白血球が主役となり細菌を退治します。
 ここで退治しきれないと免疫力が低下しやがて病気になりやすくなります。

最後の砦でもある血液、特に白血球はとても重要な役割を担っています。
免疫細胞とも呼ばれるこの白血球には、マクロファージ顆粒球リンパ球などがあり、
 ・顆粒球約60%
 ・リンパ球約35%
 ・マクロファージ約5%
で構成され、バランスを保ちながらチームとして連携して働いています。
身体の中に侵入する細菌やウイルスといった外敵にはサイズの大きなものが多いので、
白血球の中でもこれを担当する顆粒球は多数を占めています。


【免疫細胞白血球の組織】

 ◇単球[自然免疫] 約5%
   ・マクロファージ
   ・樹状細胞

 ◇顆粒球[自然免疫] 約60%
  ・好中球

 ◇リンパ球[獲得免疫] 約35%
   ・T細胞-ヘルパーT細胞
   ・T細胞-キラーT細胞
   ・T細胞-サプレッサーT細胞
   ・B細胞
   ・NK細胞[自然免疫]


【体内の免疫監視機構の活躍】

私たちの体内の免疫監視機構は、以下のようにさまざまな免疫細胞が活躍しています。

◇ステップ1.
まず、最初の免疫の働きは、白血球の中の顆粒球(好中球)とマクロファージが担当します。
顆粒球の中でも90%以上をを占める好中球は強い貧食能カを持ち、ウイルスや細菌を食い殺す力を持っています。マクロファージは、さらに強い貧食能力を持っています。
これらの白血球は、いうなれば血液のパトロール隊で、体内を常に巡回し、細菌やウイルスなどの外敵を見つけると、果敢に闘って退治してくれます。
※例えば、ケガをして皮膚に傷をつくり、そこから雑菌などの異物が体内に侵入した場合には、
まず最初に出てくるのが顆粒球です。この顆粒球が傷口に集まって細菌を排除しようとするのです。
細菌と顆粒球が闘ったあとの死骸は傷口の膿となって、やがて体外へ排出されます。

◇ステップ2.
顆粒球で処理しきれないと、いよいよマクロファージの出番です。
マクロファージは大食細胞というだけに、細菌などと闘う力が強いのが特徴です。
しかし、相手がとても強敵でこうしたパトロール隊だけでは退治しきれないと、次の手段として特殊部隊の出動を要請します。

◇ステップ3.
特殊部隊とは、白血球の中のリンパ球(B細胞、T細胞)や、リンパ球の一種である
NK(ナチュラルキラー)細胞です。
リンパ球(B細胞、T細胞)や、NK細胞など、これらの特殊部隊が顆粒球をサポートし細菌やウイルスなどの外敵と闘ってくれます。リンパ球T細胞には、ヘルパーT細胞、キラーT細胞、サプレッサーT細胞があり、これらT細胞は、骨髄で生まれたリンパ球のうち、胸腺という器官で特訓を受けた、特に優れた能力を持つ細胞です。
リンパ球B細胞は、骨髄から直接血中に入り、ヘルパーT細胞の指令により、細菌やウイルスなどの異物(抗原)に応じた抗体をつくり、その抗体によって異物を攻撃し破壊します。
抗体は、いわば攻撃ミサイルですね。NK細胞は、ウイルス感染細胞やガン細胞を見つけると、直接攻撃し撃退してくれるのです。

こうして、私たちの身体は常に免疫監視機構の活躍により、
日々の暮らしができているのです。

  
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