ガンと免疫【病気と免疫力】


免疫の仕組みと働き、免疫力を高めて病気に勝つ工夫、免疫力を高める身近なコツ
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免疫力を高める知恵とコツ

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免疫は、私たちが生存する上で欠かせない身体を守る重要な働きです。
当サイトでは免疫の仕組みや働きについて、その全体像をわかりやすく解説しています。
免疫力を高めて病気に勝つちょっとした生活の工夫や知恵とコツなど、免疫情報満載!
   がんと免疫

毎日発生しているがん細胞を攻撃し発病を防ぐには免疫力を高めてやることです。がんは、ある細胞の遺伝子が、何かのきっかけで傷ついたり、突然変異を起こしたもの。ということのようです。

遺伝子を傷つける要因(たばこ、紫外線、ウイルス、化学物質、添加物、ストレスなど)が重なり遺伝子が傷つけられると、がん原遺伝子は活発な細胞分裂を促進するタンパクをつくり、がん化を引き起こすがん遺伝子になります。また、がん抑制遺伝子が傷つくとがん遺伝子を抑制するタンパクがつくられなくなり、がん化を食い止めにくくなります。

さらに、ストレスなどによって免疫力が低下すると、体内でがん細胞を攻撃し、増殖を防ぐ働きも追いつかなくなり、がんが増殖するのです。

がん細胞は外からの敵ではありません。身体の中でできた異物、すなわち内なる敵なのです。なぜ、その敵を免疫システムが排除できないのでしょうか。その理由は、がん細胞はずる賢くおなかの中の赤ちゃんが母親の体内の免疫細胞から攻撃を免れたように、がんの目印のようなタンパク質であるHLAマーカーを隠したり、免疫担当細胞の働きを邪魔する物質を放出したりして免疫細胞からの攻撃をたくみにかわすからです。

がん細胞が発生すると、最初にそれに気づくのはマクロファージです。この情報をいわば司令官であるヘルパーT細胞(リンパ球T細胞のひとつ)に伝えます。情報を受けとったヘルパーT細胞は、リンパ球T細胞のひとつで攻撃部隊でもあるキラーT細胞に「ガン細胞を撲滅せよ」と攻撃命令を出します。これを受けて、キラーT細胞などが癌への攻撃を開始するのです。

人間の身体には、1日に3000〜5000個のがん細胞が発生しているといわれます。にもかかわらずがんを発症しないのは、こうした免疫監視機構の攻撃や修復遺伝子の働きによって、増殖しないまま死滅していくがん細胞が多数あるからなのです。

ただ、これは免疫が正常に働いている場合で、免疫力が低下していると、そうはうまくいきません。修復遺伝子も免疫監視機構もお手上げ状態に陥り、がん細胞の増殖にまかせるがままとなってしまいます。つまり、がんなど重大な病気の予防には、何より免疫力を高めておくことが必要で効果も大きいのです。

がん患者の共通の特徴は、白血球の中でも顆粒球に比べてがん攻撃にかかわるリンパ球が極端に少ないといわれています。いつでもがんを直接攻撃できるNK細胞を活性化するように努め、日頃から無理のない生活を送るように心がけ免疫力を高めておくことが重要になってきます。


【免疫をたかめることが最大の予防】
免疫力を高める働きは、同時にがん予防にも一役買ってくれます。ご存じのように日本人の死因のトップはがんであり、発生のメカニズムは広く研究されています。それらによると、人間には約100個のがん遺伝子が見つかっていて、だれでもがんの素質を持っていることがわかっています。
では、なぜがんになる人と、ならない人とに分かれるかというと、生活習慣や遺伝的な要因も関係しますが、人間に本来備わっている免疫監視機構の強弱の差も大きな決め手となります。つまり、がん遺伝子によって発生しても、免疫監視機構が強いと「がん細胞を撲滅せよ」という命令が出さ れて、がんが攻撃されるのです。
がん細胞を攻撃する免疫細胞(白血球)としてわかっているのは、マクロファージ、キラーT細胞、NK細胞、LAK(リンホカイン・アクティエイティブ・キラー)細胞、好中球の5種類の細胞です。
これらが強い人は、たとえがん遺伝子によってがんが発生しそうになったり、すでに発生したとしても、自動的 にがん細胞を攻撃します。免疫力の弱い人は、細胞を守る力が弱いだけでなく、がんを攻撃するカもないので一方的にがんに冒されることになるのです。

  
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