ストレスから病気へ【免疫に大敵のストレス】


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免疫力を高める知恵とコツ

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免疫は、私たちが生存する上で欠かせない身体を守る重要な働きです。
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   ストレスから病気へ

なぜストレスから病気になるのか。それは、ストレスによって健康を保つ仕組みが乱されるからです。
ストレスが過剰になると、うつ病、神経症、心身症をはじめ、さまざまな病気を引き起こします。なかには思いもよらない意外な病気に心のストレスが関わっていることもあります。
私たちの身体には外部からのストレス刺激に反応して健康を守る仕組みがあります。しかし、ストレスがあまりに強かったり、ストレスの受け取り方によっては、病気になってしまうことがあるのです。

外部からストレスが加わると、身体の内部ではいったいどのような変化が起こるのでしょうか。
ストレス刺激が加わると、まず大脳を経て視床下部がこれを感知し、神経系と内分泌系に伝えられます。すると神経系のひとつである自律神経が、身体の各器官に働きかけて、呼吸や血圧などを一定に保とうとします。一方、内分泌系は内分泌腺に働きかけ体内のホルモンのバランスを保とうとします。

このように、外部からのストレス刺激に対して、その場その場で適切に反応することで、生理状態を一定に保と うとするシステムのことを「ホメオスタシス(生体の恒常性)」といいます。ところが、ストレス刺激が強すぎると、神経系や内分泌系の働きが乱れて、ホメオスタシスを維持できなくなります。その結果、体にさまざまな障害が起こってくるのです。
また、ストレスを感知する視床下部は、食欲や性欲をはじめ、心の動きとも深い関係があります。そのため、ストレス刺激が強すぎると食欲不振や性欲の低下などを招いたり、気持ちが不安定になったりするのです。
神経症やうつ病をはじめ、頭痛、胃潰瘍、ぜんそく、過敏性腸症候群などの心身症にも、ストレスが大きく関わっています。現代の生活習慣病、例えば虚血性心疾患 (狭心症や心筋梗塞など)肝臓病や糖尿病などもストレスの多い人ほどかかりやすいといわれています。

ストレスを甘く見てはいけないのは、私たちの心身にさまざまな障害を起こすことがあるという点でしょう。身体の抵抗力が落ちるので、ガンにもなりやすいといわれているほどです。
まさにストレスは「万病のもと」ということになりますね。

ストレス病の代表(うつ病、神経症、心身症)とは。
失恋した。友人に裏切られた。ひどいことを言われた・・・。こうした不快なストレスに見舞われると、私たちの身体は次のような変化を見せます。

まず最初に現れるのが、
 @不安、怒り、失望、恐怖などの感情です。これを「情動変化」といいます。
 Aそれに引き続いて、動悸、冷や汗、震え、息苦しきなどの「身体反応」が現れます。
 B次にそれを解消しようと、せかせかと行動したり、
  タバコやお酒を飲んで気をまぎらわそうとします。これを、「行動変化」といいます。

その人の性格や体質などによって、現れる反応や程度に差はありますが、これがストレスが加わったときに生じる一連の生体反応です。

といっても、 この反応は悪いことではありません。環境の変化に適応して、自己を守るための防衛反応でもあるからです。しかし、ストレスがあまりに強力だったり、長期に続いたりすると、心も体も疲れてしまいます。それでも頑張り続けると心身が悲鳴をあげ、さまざまな症状となって現れてくるのです。心に現れた場合は「うつ病」や「神経症」、身体に現れた場合は、「心身症」となります。


【補足】
ストレスは「万病のもと」とはいうものの、誤解しないでいただきたいのは、全ての心の病はストレスが原因だ。といっているわけではありません。ストレスだけが原因で、躁うつ病や統合失調症を発症するわけではないのです。
ストレスはあくまで一因、あるいは誘因であって、その他の、例えばその人の生まれつき持っていた素因、あるいは性格的なもの、まわりの環境なども含め、全てが関わりあって心の病気が起こるのです。これは心身症、生活習慣病、ガンなども同じことです。また、同じようなストレスがかかっても、人によって病気にまで至る人と、特に問題なく過ごせる人とがいる点などを考えるとわかると思います。
ただ、いろいろなストレスが増えている現在、ひと昔前と違って、心の病気にかかる人も急増していることもまぎれのない事実なのです。

  
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